ツーリングに向いているバイクをご紹介したあとは、1度は行ってみて欲しいツーリングスポットをご紹介します。
全国のおすすめスポットを北から順にご紹介するので、お近くの場所に住んでいる方はぜひ行ってみてください。
天に続く道

知床の斜里町にある全長約18kmに渡る直線道路で、道の先が天につながっているように見えることから「天に続く道」と呼ばれるようになりました。
道の両側にある森林が季節によって変化し、さまざまな表情を見せてくれます。おすすめの季節は9月下旬~10月初旬。この時期の夕日は、道の先に落ちていくような位置に沈んでいくため、道が夕日に向かって伸びているように見える瞬間があるのです。
「天に続く道」にツーリングに行ったら寄って欲しいのが、上富良野にある「ジェットコースターの路」です。こちらは4.5kmのアップダウンが連続した直線道路で、周りの景色を楽しみながらアップダウンをゆっくり楽しむのがおすすめ。
オロロンライン

オロロンラインは、石狩市から留萌間の国道231号、留萌から天塩間の国道232号、天塩から稚内間の県道106号の3区間を総称したものをオロロンラインと呼びます。
オロロンラインの全長は約290km。左に綺麗な海を見ながら走るだけで気分爽快です。
特に多くのバイカーがリピートするほど魅了されているのが、信号のない道が約70kmにもわたって伸びている天塩から稚内までの県道106号線区間。
オロロンラインには、黄金岬やオトンルイ風力発電所、利尻山など観光スポットが多く存在するため、1日では見きれないでしょう。
八幡平アスピーテライン

八幡平アスピーテラインは、岩手と秋田にまたがる八幡平を横断する全長約27kmにわたる山岳道路でワインディングが楽しめます。5月下旬から6月上旬にかけて、八幡平山頂レストランハウスから歩いて15分ほどのところにある鏡沼の雪解けの様子が、ドラゴンの目のように見えるため「八幡平ドラゴンアイ」と呼ばれる不思議な自然現象をみることができます。
冬季の通行閉鎖が解除される4月中旬~ゴールデンウィークにかけて、雪の高さが7~8mもある東北地方で最も高い雪の回廊があらわれます。
「八幡平ドラゴンアイ」と雪の回廊は時期的に同時に見ることは難しいですが、5月に行けばどちらかを楽しめる可能性が高いでしょう。
磐梯吾妻スカイライン

福島県の猪苗代地方にあり、福島西から磐梯方面まで続く全長28.7kmある山岳道路。火山性ガスと事故防止のため、駐車場のある場所以外では道路に停めることはできません
また春の雪解け時にみられる「雪の回廊」、秋の紅葉シーズンに見られる「天狗の庭」など見どころ満載のツーリングロードです。
まだもう少し走りたい方は、磐梯吾妻スカイラインの近くには、「磐梯山ゴールドライン」や「磐梯山レースライン」「西吾妻スカイバレー」などの有名なツーリングコースがあるため、帰りに立ち寄ってみてもよいでしょう。
いろは坂

栃木県日光市にあるいろは坂。紅葉シーズンは多くの人が訪れて混み合う人気スポットですが、春~夏は比較的交通量が少なくなるためワインディングが楽しめるおすすめスポットです。
下り専用の第一いろは坂と上り専用の第二いろは坂を合わせると、48カ所もの急カーブがありワインディングが楽しめます。このワインディングロードは全長約16kmにも及び、走り切ると満足感が得られるでしょう。
全コース片側二車線あるため、初心者がもたついていても後ろから煽られることはほぼないため、安心してワインディングを楽しめます。
房総フラワーライン

房総フラワーラインは、館山市下町交差点から南房総市和田町までの約46kmにおよぶ道です。伊戸から相浜までの約6kmの「菜の花ロード」は、1月から春にかけては菜の花、夏はマリーゴールドが沿道に咲き乱れます。
房総フラワーラインには菜の花ロード以外は、特に絶景ポイントはありませんが、まっすぐな道が多いため、気持ちよくバイクを走らすことができるでしょう。しかし、このような開けたまっすぐな道を走っていると、無意識のうちにスピードを出し過ぎていることがあるため注意してください。
伊豆スカイライン

伊豆半島を南北に縦断するように走る「伊豆スカイライン」は、絶景ワインディングロードとして有名なツーリングスポットです。
伊豆スカイラインは、全長約40kmの有料道路で、ゆっくり走っても1時間もあれば走りきれるでしょう。天気が良い日は富士山を見ながら走ることができる場所もあります。
いくつかレストランや売店があり、休憩をしたり食事をしたりすることができます。
季節によって違った景色に変わるため、いつ行っても素晴らしい風景を堪能できるツーリングスポットです。
西伊豆スカイライン~西天城高原線

伊豆半島の西側にあり、ワインディングと絶景が楽しめるツーリングスポットです。
西伊豆スカイラインは、戸田峠から船原峠までの約10kmの山岳観光道路で、バリエーションに富んだカーブが連続してあるため、ワインディング好きのライダーなら何回走っても楽しめるでしょう。
走っていると突然見えてくる富士山は、バイクを停めて写真に収めたいと感じるほど美しい風景です。
山頂近くにある駐車場にバイクを停めて展望台まで歩いていくと、富士山と西伊豆を見渡せる絶景を見ることができます。
西伊豆スカイラインに行ったら、また違った絶景を楽しめる西天城高原線まで走ることをおすすめします。
西天城高原線は約8kmで、交通量が少なく走りやすい道路です。
西天城高原線は標高750mの高原で、頂上付近には濃厚なソフトクリームが有名なレストランがあります。
西天城高原線を仁科峠から土井峠に向かって北上すると、正面に富士山を見ながら走れる絶景ポイントがあるため、1度は走ってみてもよいでしょう。
富士山スカイライン

富士山スカイラインは、富士山の南側を東西に走る山岳道路。登山シーズンはマイカー規制、
11月下旬から4月下旬まで冬季通行止になるため、1年間で4~5ヶ月しか走ることができない貴重なツーリングルートです。
富士山スカイラインは2つの区間に分けられ、富士宮市と御殿場市までをむすぶ約21kmの区間を周遊区間、富士山二合目から五合目までの約13kmの区間を登山区間といいます。
登山区間は、タイトなカーブの連続でワインディングを楽しめるでしょう。五合目の標高は約2,400mで、バイクでいくことができる日本最高地点となります。五合目付近は雲の上を走っているような異世界感を味わえ、夜は天気がよければ富士宮市や御殿場市の綺麗な夜景を一望できます。
ビーナスライン

日本で最も有名なツーリングスポットといっても過言ではないビーナスライン。ビーナスラインは、長野県茅野市内から美々原高原美術館までの約88kmに及ぶツーリングルートです。
白樺湖や八島湿原などの水辺の景色を楽しむのもよいですが、霧ヶ峰富士見台から見える富士山や美々原高原から見える南・中央・北アルプスの絶景を楽しむこともできます。
走り抜けるだけなら2時間ほどで終わりますが、見どころが多すぎるルートのためホテルを予約して数日間かけてじっくり訪れるのもよいでしょう。
三方五湖レインボーライン

三方五湖レインボーラインは、久々子、日向、三方、水月、管湖からなる三方五湖を見渡しながら走ることができる有料道路。きついカーブが連続する峠道を、ワインディングを楽しみながら登っていきます。第一駐車場にあるケーブルカーに乗り山頂の展望台にいくと、三方五湖を一望できる景色が見られます。それぞれの湖は水質が微妙に異なっているため、色が少し違っている湖は不思議に感じるでしょう。西の展望台からは、若狭湾に浮かぶ島々を見ることができます。展望台のテラスにはカウンター席があるので、コーヒーでも飲みながら絶景を見てゆっくり過ごすのがおすすめです。
伊吹山ドライブウェイ

岐阜県と滋賀県の県境にそびえる伊吹山。伊吹山ドライブウェイは、伊吹山の南側を9合目付近に向かって伸びている全長約17kmの有料道路。
山頂に向かって連続して続く小さなカーブを登っていきます。途中にある上平寺越駐車場は、岐阜県側と滋賀県側の両方が見渡せる絶景スポットです。
山頂が近づくにつれ雲の中を走るようになり、眼下の山にかかっている雲の景色に感動するでしょう。
山頂に着くとスカイテラスがあり、そこからは琵琶湖や御岳山が一望でき絶景です。夕方まで待つと美しい夕陽が見れますが、帰るときは暗くなり視界が悪くなるため特に連続するカーブに気をつけて帰りましょう。
比叡山ドライブウェイ

比叡山ドライブウェイは、比叡山を南側から山腹を山頂付近まで登っていく有料道路。125cc以下のバイクは通行できないようになっています。
急なカーブが少ないため、初心者がワインディングの練習として利用しても十分楽しめるでしょう。山頂まで行く途中にいくつか展望台があり、琵琶湖を違う方向から見渡すことができます。山頂展望台に行くと、琵琶湖の綺麗な夜景がはっきり見え、遠くには京都や大阪の街の灯りが確認できます。
高野龍神スカイライン

関西地方で最も有名なツーリングルートのひとつである高野龍神スカイライン。紀伊半島の西側の山岳地帯を走る全長43kmの道路で、走りごたえは十分です。ヘアピンカーブや複合コーナー、高速コーナーなど多彩なワインディングロードがあるため、ベテランのライダーにとっても走り応えがある道になっています。
全体的に走りながら見える絶景ポイントは少ないですが、所々で見える山々の景色は自然のスケールの大きさに圧倒されるほどの風景です。走りながらも堪能することができる美しい夕陽は、和歌山県朝日夕陽百選にも選定されました。
しらなみ海道

広島県尾道市と愛媛県今治市を結び、瀬戸内海を横断する道路がしらなみ海道です。
全長約60kmの高速道路ですが、125cc以下のバイクや人も徒歩で通れます。
橋を途中で止まらずに渡りきってしまってもよいですが、途中の島に降りて瀬戸内海の新鮮な魚介類や景色を堪能してみてもよいでしょう。
また自転車や徒歩なら、橋の上から瀬戸内海の美しい景色の写真が撮れます。時間に余裕があるときには、自転車か徒歩で渡ってみることをおすすめします。バイクで走っているときとはまた違った景色を見つけることができるでしょう。
秋吉台カルストロード

秋吉台カルストロードは、日本最大のカルスト台地である秋吉台の中を南北に貫くように走っている道路です。全長約13kmで、緩やかなカーブと直線からなるルートは、ツーリング初心者でも安心して走れます。
道路の両側に見える石灰岩柱が突出している景色は、どこか異様な感じを受けるでしょう。毎年2月に野焼きが行われるため、黒く焦げた草原に石灰岩柱だけが立っている景色は、より異様さが際立った光景として記憶に残るかもしれません。
やまなみハイウェイ

やまなみハイウェイは、大分県由布市と熊本県阿蘇市をむすぶ全長約58kmの幹線道路。日本百名道にも選ばれる九州で最も有名なツーリングコースのひとつです。
湯布院からしばらくの間は峠道が続き、飯田高原あたりから直線道路が多くなります。
長者原に差し掛かると、まっすぐな直線道路があらわれ、山々が連なっている「くじゅう連山」が見えてきます。また眼下には、所々に温泉の湯けむりが湧き上がっているのが確認できます。その後、峠道をしばらく走ったあと、一面に広がる草原地帯に変わります。360°見渡す限りの草原は日本とは思えないほどの絶景です。
無理のないスケジュールを立てることが大切です
ツーリングに向いているバイクやおすすめのツーリングスポットをご紹介しました。出発前にどのようなコースかを調べて、無理のないスケジュールを立てることが大切です。
またベテランライダーも一緒のマスツーリングでは、無理をしてベテランライダーのペースに合わせる必要はありません。無理をして着いていこうとすると、事故につながるリスクが高くなります。無理をせずに自分のペースを守って走るようにしましょう。無理をして着いていっても、走りを楽しむ余裕は持てずにツーリング自体を嫌いになりかねません。
気分転換や気晴らしになるような楽しいツーリングをするために、この記事を参考にしてみてください。